
『三国志演義』『水滸伝』『西遊記』と並び称される四大奇書
『金瓶梅』出版400周年に送る新訳決定版
濃密かつ苛烈な人間劇と、生活の隅々にわたる飽くなき観察が渾然となった異形の傑作を、気鋭の研究者による清新な訳文で。最新研究に基づく訳注を附す。完訳三巻。
『金瓶梅』の「奇」は読者の内面に生起する。
血沸き肉躍る活劇ではないにもかかわらず、『金瓶梅』は読者の内面を平静に保ってはくれない。現実と地続きの小説空間に等身大の人物たちを緻密に描き、読者の精神にドラマを起こそうとする構想の斬新さが、『金瓶梅』を奇書たらしめている。
〈丸善出版『中国文化事典』「金瓶梅」抜粋(訳者執筆)〉
【四六判・712頁】